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映画「ガラスの使徒」公式ブログ
by garasunotsukai
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カテゴリ:現場日記( 27 )
9月15日(水) ラストカット!!
感動のクランクアップから一夜明け、中之条のロケのときに太陽に嫌われた「疾走する車の客観シーン」の撮影です。
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え?クランクアップしたから撮影は終わりじゃないのかって?
いやいや、これはよくあることなのですが、役者の出演シーンを全て撮り終わってクランクアップしたあと、小物類や天気が悪くて撮れなかった実景カットなどを最後に撮影して、全編撮影終了となるのです。

10日前に訪れたときはまだ小さかった中之条のトウモロコシの実が、この日は立派に成長して私たちを待っていました。思えばクランクインしたのが8月8日の夏真っ盛り。
うだるような暑さの中、流れる汗を拭きながら撮影に臨んだっけ。

あれから39日。

高さを増した青空、沿道のコスモス、もう聞こえないミンミンゼミの鳴き声。
2004年の夏を捧げた「ガラスの使徒」が、このカットで終了を迎えるのです。
映画は今までも数限りなく創られてきたし、これからも創られることでしょう。しかし、この39日間のロケに携わったスタッフがまた力を合わせて一つのものを創る機会はきっと2度と巡ってこない。明日からはまたそれぞれの場所で、映画に対する情熱を燃やし続けていくに違いありません。そして、撮影スタッフの想いをこめたフィルムは、次の行程に受け継がれまた新たな息吹を吹き込まれていくことでしょう。

はじまりがあれば、おわりがある。わかっていたつもりだったのに、いざそのときがくると、後悔にも似たさみしさがひろがってきます。こころにこの想い全てを焼き付けるように、運転席から見える風景に向かってシャッターを押しました。

金守珍監督は言います。
「撮影終了で、まだ半分なんだよ。これから編集や仕上げ作業が待っている」
そうか、おわりだけれどおわりじゃないんだ。映画館のスクリーンにかかり、観客のこころに伝わるまで。そして、こころに伝わった想いがまた何かを変えてゆくまで…。
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by garasunotsukai | 2004-10-06 15:37 | 現場日記
9月14日 祝・クランクアップ!
いよいよ待ちに待ったクランクアップの日。これまでにも、ひとりまたひとりと役者さんが全編終了し、最後に残るは佐藤めぐみさんのシーンのみとなりました。
撮影の終了したセットも取り壊され、スペースのできたものつくり大学の倉庫の一角の暗幕の前に作られたのは、なんと8月中旬に新宿梁山泊アトリエ満点星で撮影した
キャバレークラブのボックス席!!
なぜ、今、ここで???

実は、このクランクアップシーンには金守珍監督の熱い想いがこめられているのです。
「佐藤めぐみさんにとって、この作品を女優として成長する機会にしてほしい。そして、ここで流す本物の涙が、作品のグレードを上げるだろう」

次のシーンの準備がないので、スタッフ一同がこのシーンのゆくえを見守ります。
いつも影で佐藤めぐみさんを支えているマネージャーも、集中を妨げるほんの少しのことでさえ遠ざけるように、心を配っています。

撮影準備が整い、役者がスタンバイして、佐藤めぐみさんが葉子になり、監督がスタートをかける。
まるで、空気の原子の一つひとつに監督の想い、スタッフの想い、役者の想いが満ちていくような時間が流れ、それが佐藤めぐみさんに届いた瞬間、これまでガラスに閉じ込められていた感情が解き放たれるように、葉子の想いがほとばしりました。
そして、心地よい一体感がみんなを包み込み、心なしか表情がなごんでいく……ああ、そうか、こういう瞬間があるから、きっと映画ってやめられないんだなー。
笑顔と涙と開放感。直後に撮った集合写真には、それらが映っているような気がしませんか?
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by garasunotsukai | 2004-10-06 15:33 | 現場日記
9月13日(月)映画のスチール写真。
なくてはならないけれど、意外とスポットライトがあたらない仕事ではないでしょうか。「スチール」とは、「鉄」や「盗塁」はなく、「still」とつづり、静止した写真を指します。主にチラシやパンフレット、雑誌の紹介記事などに使われます。

撮影の流れを壊さず、しかも重要シーンの決めカットを押さえるには、これがまたコツが必要なんです。台本を読んで、キーになるシーンの見当をつけ、撮影スケジュールでいつ行われるのか確認します。しかし、天候や進行状況の都合で時間が前後したり、変更になるのはよくあること。それを見越して撮影計画を立てます。

現場では、リハーサルの様子を見ながら、役者とキャメラの動きを見て一番絵になるカットを決め、本番終了直後、「すいません!スチール入りますので、そのままで!!」と声をかけます。そして、キャメラ位置から狙うのです。
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今回の本多さんはスチール経験豊富な女性カメラマン。
いつも笑顔でコミュニケーションを欠かさない姿に、スチールをする上で大切なことは何かを見つけたような気がします。
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by garasunotsukai | 2004-10-06 15:27 | 現場日記
9月12日(日)初めてのワイヤー。
今日は朝から晩まで、佐藤めぐみさんのシーン。初めてのワイヤーで長時間にもかかわらず、頑張ってくれました! 泳ぐシーンのフォルムの美しさに、見ていてほれぼれします。

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真夜中のロビーにて。

ものつくり大学にお世話になってから5日目。一日の撮影を終えて、真夜中宿舎のドーミトリのロビーに顔を出してみました。今までは、たいてい泥のように眠っていたのだけれど、寝る前に晩酌する人や、なんとなくおしゃべりしている人たちもいて、
「そういえば、一日中顔を合わせているけれど、あらためて話をする機会はこんなと
きでないとないかなあ」と考えたのです。

「ガラスの使徒」にどっぷり浸かっているので、話は自然と登場人物のことや、撮影にまつわるものになります。

あざみと平手の関係や、洋次郎の愛、葉子の生い立ち…。

脚本の行間に漂う物語を、感情移入したり分析したりしながら、あーでもない、こーでもないと話し合ってみると、意外な人が意外な考えを持っていたり、そうやってコミュニケーションを取ることで人間性が見えてきたりします。

「スタッフの中にいながら、客観的な立場を利用して取材をしています」
なにげなく、自分のスタンスをこういう風に説明したら、
「そんなことはありえない!」
と一喝され、目からウロコが落ちるようでした。

そう言ってしまうことで、どこか自分が距離を置いていたような気がします。自分で見て行動している以上、常に主観的に関わっているという意識を忘れずにいよう。

恐れずに言葉によって自分の考えを伝え、異なる見方を受け入れた瞬間から確実に何かが変わり、明日からの撮影をより良いものにできる。素通りしていたら得られなかったことを、真夜中のロビーで発見することができました。
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by garasunotsukai | 2004-10-06 15:22 | 現場日記
9月11日(土)レンズ研磨機
7月26日、私は滋賀県中主町の特殊光学研究所にいました。池谷の仕事場に設置するレンズ研磨機の実物を見て、採寸したいという宮村さんの要望があったのです。宮村さんは、(有)スチールサイトで主に金属を用いた舞台道具などを手がけている方です。

東京から日帰りで滋賀県へ。現地に滞在する時間より車中の時間のほうがはるかに長い過酷なドライブでしたが、「来て本当によかった」と宮村さんは繰り返していました。

快く取材を受けてくださった世界に名高い反射鏡作りの名工、苗村敬夫さんの職人魂に呼応するように、真剣な表情で細かいところも見逃さずスケッチしている宮村さん。
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この日の二人の出会いが、劇中のレンズ研磨機を産んだのです。

サイズこそ違いますが、特殊光学研究所にあったものと姿カタチが同じ機械が、池谷の仕事場に設置されました。これだけの大きさのレンズを磨くために、実際にこういう機械が使われているのです。
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そして、苗村さんの手で磨かれたレンズ(反射鏡)を使った天体望遠鏡によって、これまで数多くの彗星や惑星が発見されてきました。
「ガラスの使徒」では、池谷が磨くレンズを通して、一体どんな地上の星が発見され
ていくのでしょうか。
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by garasunotsukai | 2004-10-06 15:10 | 現場日記
9月8日(水)アクションの深遠なる世界。
ドラマのクライマックスには、よく乱闘や大捕り物やチャンバラといったアクションがつきものです。でも、そういうシーンがあるから、盛り上がるわけではありません。
アクションは、物語が最高潮に達して、今まで構築してきた世界が大きく変わるきっかけとして存在するのです。

例えば、地震に似ています。
登場人物のプレートが少しずつ動きながら、ある種のテンションをためていき、それがどうにも耐えられなくなった時に、全てを変えてしまうほどの力を持って、ストーリーそのものが震える。それがアクションではないでしょうか。

だから、とりあえず暴れておけば芝居が盛り上がるかというと、そうではないのです。

殺陣[たて]担当の佐藤正行さんに、「"さつじん"って???」と話しかけた時、そばにいた金守珍監督が苦笑いしながら教えてくれました。「包丁をつかんで、刃が上向きになるように握り変えた動きだけで、殺意が明確になるでしょう?」

そういう心の動きのあらわれがアクションにつながるんですね。そうせざるをえないという心情があるからこそ、身体が動き、物語がクライマックスを迎えるわけです。

なにも、戦うだけがアクションじゃない。佐藤さんは、心がさらけ出されるようなラブシーンにも、動きの指導をするし、あえて動かないことが心情をあらわしているとすれば、それもまたアクションなのです。
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写真は、アクションシーンに臨場感を与える撮影方法をとる撮影部。なんだか、キャメラ人間が出現! したようにみえませんか?また、アクションシーンは役者に合わせて移動するスタッフが多いので、録音部もセリフを拾うのに苦労します。
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by GARASUNOTSUKAI | 2004-10-04 17:03 | 現場日記
9月4日(土)おいしいシーン。
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郵便局員として、ほんの一瞬だけ出演する新宿梁山泊の大貫誉さん。やりとりをする佐藤めぐみさんも、リハーサルのときはおかしくてつい吹き出してしまうほど。

大貫さんは今回、出演とともに音楽も担当しています。クランクイン前には、キャバレークラブシーンでのショーの音楽のアレンジや、歌唱指導をしていました。実は、仮テーマ曲のメロディも早いうちにできていて、8月半ばの休憩時間には、クランクインの日に撮影したレンズ工場のビデオラッシュとともに金守珍監督がきかせてくれました。

これがまたせつない旋律で、心に残って消えない情緒を感じさせるのです。

ちなみに大貫さんは製作も手伝っています。ロケハンの時も大活躍。なんでも器用にこなしてしまうオールマイティな人なんですね。
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by GARASUNOTSUKAI | 2004-10-04 16:50 | 現場日記
9月3日(金)
佐助君、全編終了!!
葉子がダムのほとりで出会う少年「雲野力丸」を演じているのが、佐助君です。
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スタッフはみな服を着ているのに、不公平だと思いませんか? 佐助君一人だけは海水パンツで冷たい湖を泳がなければならないなんて!
終了間際には、寒さのため口がうまく回らずセリフを言うのが困難になるほど。
最後まできっちり泳ぎきった佐助君に敬意を表して、スタッフも水着で撮影をしたらおもしろいだろーなあ。
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by garasunotsukai | 2004-09-27 12:59 | 現場日記
9月1日(水)
b0009362_14364813.jpg某外国人向け高級月極マンション。1ヶ月の賃料が60万ともいわれる部屋があざみの住む部屋となった。そこにおかれるものすべてが美術部の管轄となる。

担当する一級建築士の大塚聡さんは、こうきりだした。
「あざみの部屋のように器が決まっているときの美術は慣れてないんです」
「本職の住宅の設計をするときには、クライアントを型にはめず、今までの生活の延長線上から一歩進んで、その人が潜在的に持っている生活の仕方やスタイルを引き出すような、思ってもみない空間を提供したいと思っています。お互いに模索していくので、1年くらいかけて住まいかたをコラボレーションしているようなものなんですね」

あざみの部屋のように、器があらかじめ決まっていて、インテリアや装飾を考えて行くときには、このコラボレーションの作業を自分の中のあざみとしていくのだそうだ。

あざみの花言葉は、「人間嫌い」
こころの闇にひっそりと咲いているような謎の多い人物です。
余貴美子さんが妖艶に演ずるのも見逃せません!
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by garasunotsukai | 2004-09-27 12:57 | 現場日記
8月30日(月)
b0009362_12565125.jpg昨日の夜の撮影に引き続き、都内某橋の豪雨のシーンです。豪雨の濁流の中での演技に挑みます。おりからの台風の影響で散水車の雨も強風に流されてしまうほど。
ウエットスーツを着た新宿梁山泊の役者陣がイントレという、鉄骨で足場を組んだものを川に沈めます。底上げした足場に立つスタッフに、見学者からは「この川、こんなに浅かったの?」という声がもれるほど自然な装置でした。

金守珍監督もイントレを引っ張ったり、プロデューサーもウエットスーツを着て水中作業をしたり、想像より熱い現場です。
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by garasunotsukai | 2004-09-27 12:55 | 現場日記